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前から“反抗期がない”子どもが増えている、と言われていますが、みなさんはどのように感じていますか?
ある調査では、「反抗期がなかった」と答えたのが親は28.1%、子どもは男性42.6%、女性35.6%で昔よりも数値が上がり、反抗期を経験しない子どもが増えているという事実があるようです。
反抗期とは
親(あるいは親と同等の関係にある人)から与えられた既成の価値観から抜け出し、自己アイデンティティを確立しようと自己主張を開始する時期。人から与えられた価値観ではなく、自分の考えや思い、感覚が芽生える自立へ向けた心のプロセス。
10~11歳くらいから、反抗期が始まると言われています。
反抗期というのは、親への裏切りではなく、自分の感覚を持ち、主体的に生きていくための大きな一歩なわけです。
今までは話のわかる子だったのに、突然口答えが多くなって言うことをきかない!と、子どもの変化にイライラして怒ったり、慌てたりせずに、自立への一歩を迎えたんだな、と思えたら少し安心できるかもしれないですね。
反抗期がない場合とは
①子どもの意見が尊重されているとき
この場合は親子関係が良好で、対等に意見を言い合えることから、子どもは受け入れられている実感がある。そのため、反抗する必要がない。
②親の価値観=自分の価値観となり同一化しているとき
子どもが親の望みを敏感に察知し、“きっと親は~してほしいんだ”という期待に応えようと振舞うようになると、反抗どころか期待に応えて喜ばせるというのが常態化してしまう。
「親の喜びが自分の喜び」となって同一化し、結果的に親の価値観と一緒と思い込む形で反抗期がない。
こういった背景には、支配的で抑圧された親子関係というのが多い。また、人の期待に応えることで、自分の存在意義を見出している場合もある。
③親を嫌いになる必要がない
何でも欲しい物は買い与えられ、べったり甘えることができる環境がある。親がほとんどのことをやってくれる。子どもには都合のいい部分が多い。
ただ、少しずつ成長し交友関係が広がったりしてくると、過保護や過干渉に対して反抗するようになることも出てくる。
“反抗期がない”時に注意すべき3つのこと
1、利用されやすい、騙されやすい
反抗期においては、自分の思いや考えを人に言う大切な時期です。
「自ら考えや思いを人に言う」ことを繰り返し行うことで、「自」+「人」+「言」で「自信」を創りあげていきます。
反抗期で自己主張ができなかった子どもは、自信がないことが多く、そのため人に従いやすい傾向もみられます。
そのまま大人になると、自分の意見が言えず、人にいいように利用されたり、騙されやすくなってしまうことも。
2、恋愛・仕事・人間関係がうまくいかない
コミュニケーションを訓練する時でもある反抗期。その機会がない場合、自分の意見が言えず優柔不断で、どうしたいのかわからない事も出てきてしまいます。それが恋愛に影響することも。
親が支配的な関わりだと、自発的に何かをするという行動が少なく、成功体験も乏しいことから、人に意見を求め指示をされないと行動できなくなったりする。
また、従順なため、人にコントロールされやすく人間関係に疲れやすい。
3、生きている充実感がなく生きづらい
自己アイデンティティンが形成される大切な時期に、親によるコントロールで価値観を擦り込まれたり、期待に応えるために頑張り続けると、気力が奪われ、何のために生きているのかわからなくなったりする。
自分の感覚を失い、それが心の空虚感となって、いつまでも充実した感じがしないわけです。自分を保つために、空虚感の穴埋めとして、問題を抱えた人の世話を焼き、いつも人のために頑張ってしまうパターンで生きづらさを感じることになっていまいます。
反抗期という言葉を掘り下げていくと、見えてくるものが色々あるわけですが、上記1~3は特に気をつけたい注意点です。
反抗期がないときは、②の親の価値観=自分の価値観となって同一化している、というこの部分にまずは注目してみてください。
「反抗期がない」と心配になっている親御さんには、どのような関わりをしているか、あるいは、それを続けると子どもがどうなるのかを知るヒントになります。
また、大人になり生きづらさに悩んでいる方には、「反抗期」とい言葉から育ってきた背景を振り返ると、現状によい変化を起こすヒントが見えてくるかもしれません。
反抗期で困っている方、生きづらさを抱えているといったお悩みがある方、いつでもお気軽にこちらからお問合せください。